太陽光発電 千葉にまつわる数々の資格
もしあっても、五〇%にとどめていたはずである。
ここにもGMとフードの再編パターンの差が、明確に映し出されている。
サーブは、往年は名門だったが、いまはその色もあせつつある。
したがって、このコーナーはオペルのひとり舞台である。
旧東独アイゼナハ工場も、ロシアのリアッティ工場も、GM本体よりオペルが主導している。
最後のコーナーを固めるのが、いすゞ自動車である。
いすゞは、アメリカ国外の商用車部門を固めると同時にGMの世界拠点にディーゼル・エンジンを供給する役目も果たしている。
現在の株式保有率はかつての三七・五%から九八年十月、四九・〇%に引き上げた。
それでも、その位置づけの重要性にくらべると、その比率はけっして多くはない。
少ないくらいである。
これはかつて七一年、GMがいすゞと資本提携したとき、ときの通産省筋から持ち株比率を増加してはならないという一札がはいっているためといううわさもある。
さらにいえば、当時としては「アメリカ資本による日本車企業の株式支配」という牡論を気にしたGMの配慮もあった。
このあたり、いかにも紳士企業である。
もちろん、しばらくいすゞに無配時代がつづいたため、GMは持ち株比率を上げようにも、株主にその意欲がなかったこともひびいていようが、基本的には、点接触型の再編パターンである。
ただ今日、事情は大きく変わっている。
たとえば、ディーゼル・エンジンは地球温暖化防止の決め手技術として、再評価されている。
それを思えば、コーナーのいすゞは、のコーナーにも勢力を拡張する可能性がある。
だから九八年九月、いすゞはGMと合弁で、オハイオ州に設立した。
生産機種は、ディーゼル・エンジン、年産能力一〇万台へいずれ、年間一〇〇万台の規模をねらっている。
GMの世界的規模からみれば、これはそれほど過大ではない。
この出資比率もいすゞ六〇%、GM四〇%、生産管理、技術管理はいすゞが行なう。
いずれにせよ、いまいすゞ自動車は、GMのディーゼル・エンジン戦略において、日増しに重要な位置を占めつつある.GM幹部は、この方形モデルを「わが家族」(ourfamily)と呼んでいる。
いろいろな機会に取材した幹部が、ほとんど口をそろえてこう現していた。
おそらく 、たんに外向き現ではなく 、社内的にも通用しているコンセンサスなのかもしれない。
そのなかで、スズキはどういう位置を占めるか。
GMの持ち株比率は、一〇%強である。
一方、スズキ側はGM株を所有していない。
記者会見の席上、鈴木社長はその点にふれていわく 、「GMの株を買うお金があったら、もっとほかの有効利用を考える」と答えた。
それを同時通訳で聞いていたスミス会長は、思わず微笑を浮かべた。
このシーンは、おたがいに意するところはわかっているという感じだった。
だから、両者は「三・三%から一〇%強に増やしたこと」を、「たんなる象徴」だという。
これからの実績がものをいうという意味である。
とはいえ、この記者会見からわずか半年もたたない九九年四月、スズキはGMの株式を〇・〇七%取得した。
巨大資本のGMにしてみれば、九牛の一毛にすぎないが、スズキにしてみれぱいかに業績が好調だとしても、「単なる象徴」以上の意味が出てきた。
それはなにを意味するのか。
おそらくこの方形モデルは、つぎのように書き替えねばならないと思う。
なぜなら、これまでのGMの世界戦略にはなかった面だからである。
たとえば、左ののようになる。
つまり、一段飛び上がった平面は、これまでGM世界戦略にはなかった面である。
スミス会長のいう、いわゆる「コストの安いミニカー」をモータリゼーションの本命とするような国、つまり途上国向け車両をカバーする平面である。
ここには、乗用車、商用車というはっきりした区別はない。
日常生活を快適にする移動手段としての「常用卓」である。
これがとりもなおさず、いま牡界中の自動車メーカーが研究開発をつづけているニューコンセプカーなのである。
このカテゴリーの卓は、GMがどんなにあがいても、そう簡単にはつくれない。
時間と金をかければつくれないことはないが世界的なタイミングとコストはそれを許さない。
柱時計を得意とする職人には、独力では腕時計はつくれない。
まして、とくにGMの体質では、これは至難の業だ。
経営に本社統括主義をとっていないからだ。
そのときクローズアップされたのが、腕時計をタイミングよく、安くつくりうるスズキである。
これは、GMとしては新天地の戦場である。
それだけに、従来のGM方形モデルにはなかった構想である。
いまやGMとスズキは株式を持ち合う仲にはいっている。
相互が点接触型である。
いまは先の姿を見すえているところだが、いずれうまいビジネスをおたがいに生み出してくるだろう。
とにかく、このところの両者は、つかず離れず、というよりついて離れてという関係にはいっている。
GMの未来戦略を考えると、ぜったいにはずせない提携強化である。
それは、あの日、スミス会長をしてアメリカへのンボ返りをさせるに十分すぎるほどの意味があった。
スミス会長は記者会見で「一歩一歩すすめていくのが、私のやり方だ」といっていた。
これはGMの伝統を体した考え方である。
その「一歩一歩」はそれとして、そこに身軽さをもり込むのがスズキの身上であろう。
一九一〇年代から二〇年代にかけてのことである。
GMがフルライン政策をとっていたころ、串の大衆化をねらったフードは、単一車種を量産化してコストを下げ、モータリゼーションの普及をはかる方針をとった。
それは、必然的に小型車であり、しかも基本的には単一車種であった。
このときすでに、フードの伝統は一点集中主義となる芽が出はじめていた。
それはやがて、本社集中統括主義の経営哲学に発展していく。
十年、フードははじめての海外進出の地に、イギリスを選んだ。
このときは、既存の自動車商会(のちのイギリス・フード)を経営のベースにしたため、一〇〇%の株式支配はならなかった。
その執念が燃えたのは、二次大戦後のことであった。
戦後一〇年以上たった六〇年十月一四日のことであった。
その自動車商会社長は、ディアボーンのフード本社から、一通の手紙を受け取った。
そこには、「イギリス・フードの株式を全額買いたい」と書かれてあった。
当時、フード本社の持ち株比率は五四・六%であった。
当然へ株は急騰をつづけた。
当時のフード二世は、その急騰には目もくれず、買って買って買いま、ついに所期の目的を達して、全株を手中におさめた。
なぜ、フードはこのイギリス子会社の完全支配に執念を燃やしたのか。
簡単にいえば、当時、自由化前夜だったイタリア市場になぐり込みをかけたかったからである。
そのためには、製品の安値攻勢も必要だった。
それは、目先の採算を優先する現地経営では、とうてい不可能だった。
フード本社の直接指令が必要だった。
その采配を自由にふるうため、一〇〇%支配を敢行したのであった。
はたせるかな、六二年春、自由化にふみ切ったイタリア市場では、フードは大胆な値下げ攻勢を展開、当時、国内シェア九五%を誇っていたフィアッに大打撃を与えた。
苦境に追い込まれたフィアットは、ついにフランスのシムカという自動車会社の株を手放す。
それをタライスラーが引き受けてC社・フランスとする。
こういう一連のドラマの幕開けとなった。
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